ロシア人の心の聖地・世界遺産セルギエフ大修道院

 

モスクワからヤロスラヴリ街道を70km先の門前町セルギエフ・ポサド市に城壁に囲まれた聖セルギエフ三位一体修道院(セルギエフ大修道院)があります。
ラドネジ郊外の原野(ポサド)で独り、祈りと修行を続け、いつしかセルギイを慕う12人の修道士が集まり、ロシア正教会の最高位アレクシイ総主教に認められ1345年修道院建設の許可を得る。1380年モスクワの大公ドミトリー・ドンスコイはセルギイの助言を受け、また、2人の屈強な修道士を同行させ、蒙古軍を破り、ロシアが200年以上にわたる「タタールのくびき」を破るきっかけとなった「クリコヴォの決戦」。よってセルギイはロシア救国の英雄として敬われ、モスクワが中心になって最初の守護聖人セルギイになる。

そして回りに町ができたセルギエフ・ポサードはロシア正教会の聖地として多くの信者が来ています。ロシア正教会はキエフ・ルーシが蒙古軍により徹底的に破壊され、中心地はウラジーミルに移されたが、それ以降ソ連時代が終わるまでロシア正教会の総本山になっていました。(現在、総本山はモスクワのダニーロフスキー修道院)。
入場無料無休05-21:00の大修道院内には、他に、イワン雷帝によって1585年完成のウスペンスキー大聖堂、トロイツキー聖堂(1423年築聖人セルギイの棺、アンドレイ・ルブリョフのイコン)、聖神聖堂、高さ88mのロシア一の鐘楼、神学校(アカデミー)は1685年創設、他いくつかの教会もある。またお土産屋もあり、カフェもあります。プリャーニキ(ハチミツ入りケーキ)、カブリーシカ(パンの一種)など販売しています。

ヤロスラブリ駅から郊外列車で往復264ルーブル。列車券は券売機で購入。約20分に1本、セルギエフ・ポサド行、またはアレクサンドロフスク行にのります。片道1時間半で行けます。列車の中でチケットのチェックがあります。乗車中、車内販売があります。到着すると駅から真っ直ぐ突き当りを右に曲がって約15分くらいで着きます。修道院の中にはたくさんの司祭や信者が往来しています。聖水を汲んで持ち帰る信者もいます。
隣の人形博物館は事前に予約をしておかないとマトリョーシカの絵付けはできません。展示物はあまり多くありません。入場料150ルーブル、撮影許可料100ルーブル、靴カバーが30ルーブルします。