ガイドさんが撮ってくれたオーロラの絶景

皆様お元気ですか?3月に入り、日本は少しずつ春の気配が近づく頃ですね。

ロシアでは、昨年とはうってかわって雪が多く寒さが厳しい冬になりました。ニュースによると『1973年以来』の積雪量を記録したそうで、モスクワでもびっくりするくらい雪が積もりました。

すごく寒い日は、空がスッキリと澄んでとてもきれい。この寒波ならきっと、オーロラを見られるはず!と、2月23日の祖国防衛の日にムルマンスクへ行ってきました!

 

ムルマンスクという都市をご存知ですか?

吹雪のムルマンスク空港

ムルマンスクはロシア最北の北極圏最大の都市で、モスクワから北へ約2000Km、フィンランドの国境近くに位置しています。モスクワからムルマンスクまで、飛行機で約3時間、モスクワとの時差はありません。

今はコロナの影響で海外旅行に行けないため、国内旅行をするロシア人が増えているので、ムルマンスクも例年より観光客が集まっていました。いずれにせよ、ホテルも航空チケットもできるだけ早めにおさえたほうが良いですね。ちなみに飛行機は満席でした。

ムルマンスク空港はとても小さい空港です。到着して一旦外に出ると、すぐ近くに出国待合ロビーの建物があるので、そこで送迎の車を待ちます。

 

ムルマンスクを楽しむには何日くらい必要?

今回のメインはもちろん、オーロラハンティング。でも、旅行を決めた時には、当日の天気によって、1回で見られるとは限らないので、2、3回チャレンジできる余裕がほしいですね。

オーロラツアーは2晩チャレンジすることにして、ホテルは4泊5日で予約をしましたが、飛行機のスケジュールにより、1日目の到着は深夜で最終日は泊まらずに夜出発だったので、イレギュラーな3泊4日といったところです。

今回参加したツアーと訪問した場所は次の通りです。

≪1日目≫

深夜ホテル到着

≪2日目≫

最北の水族館 ムルマンスク・水族館 (車)

アリョーシャ像:大祖国戦争極北防衛隊慰霊碑 (水族館から徒歩15分)

オーロラツアー

≪3日目≫ 

バレンツ海沿岸のテリベルカ村ツアー

※オーロラツアー(予備日)

≪4日目≫

ハスキー犬に会えるハスキーパークツアー(車)

夜便で ムルマンスク出発

 

市街はそれほど栄えておらず、観光スポットも少ないです。あまりの寒さに、私は市街観光は一切しませんでした。結論から言うと、3泊4日で十分楽しめました

 

ローカル感が魅力!ムルマンスク水族館

こぢんまりとした可愛い水族館の外観

ギターを弾くアザラシくんと熟練のアントンさん

最北の地にある水族館ということで、何か面白そうな予感がしたので行ってみました。

1日3回(11時・15時・17時)のアザラシショーがあるとのことで、15時の回に向けて車で出発。可愛らしいケーキの様な本館の向かいにある小さなチケット売り場でチケットを購入して入館。いわゆる水族館かと思ったらアザラシのショーだけで、その他のお魚が見られるわけではありません。でもすごく個性的で、個人的には好感が持てました。

60名程収容できる観客席は、子供連れのファミリーでいつの間にかほぼ満席に。2人のお兄さん(?)がMCとショーを担当していて、長年培ったと思われるコミカルでいぶし銀のアザラシショーは流れるように進んでいきます。大きくて重そうな身体をサッと起こし、ギターを弾く姿には大感動!

こんなに子供に人気があって、面白くて可愛いのにお土産がほぼ売っていないという、商売っ気の無さがまた面白く、ローカル感があってとっても気に入ってしまいました。オススメなので、是非アザラシとお兄さんに会いに行ってください!

 

アリョーシャ像

水族館を出た所から見えるアリョーシャ像

通常は踏み入れないであろう谷を転げ落ちて見上げたアリョーシャ像

大祖国戦争ソビエト極北防衛隊慰霊碑、通称「アリョーシャ像」。丘の上に立つこの像は、台座を含めると40メートルを超える高さで、水族館を出るとその姿を見ることができます。凍った湖に沿ってぐるっと徒歩15分ほどで到着。この極寒の地の徒歩15分はかなり辛いので、冬場はあまり無理をしないで車を使うのも手だと思います。

丘の上に立つと港を望む冬の絶景が広がり、壮大なアリョーシャ像にも圧倒されます。夜景もとても美しいそうですが、夜に行く場合は、とにかく寒さ対策をしっかりするようにしてくださいね!

 

待ちに待ったメインイベント オーロラハンティング!

どんどん色が濃くハッキリしてきたオーロラの姿

オーロラと無数の星

水族館からアリョーシャ像まで歩き、谷ではしゃいで雪まみれになった結果、身体が芯から冷えてしまったので、ゆっくり食事をして身体を温め、防寒対策を万全にしてガイドさんのお迎えを待つことに。

20時頃ホテルを出発。目的地に向かう道中、ガイドさんが「オーロラはハンティングするんですよ」と教えてくれました。『見に行くのではなく捕まえに行くのだ』という表現にロマンを感じました。今回のガイドさん夫妻は、このオーロラハンティングに絶対の自信を持つプロ!期待が高まります。

ご存知の方もいるかも知れませんが、オーロラハンティングには、条件が揃わなければいけません。

  • 天気が良く空が澄んでいて雲がない
  • 太陽の活動が盛ん
  • 空が暗い

予定していた1日目は、天気が良く晴れ渡っていたので期待値はかなり高かく、ガイドさんも「今日は条件が良いから、1番近い場所で大丈夫だと思う」と自信がありそうでした。中心地から暗い雪道を車で行くこと40分。念願のオーロラハンティング開始です。

車が2台すれ違える程度の細い道の脇に車を止め、外に出てオーロラの出現を待ちます。カフェや待合室、トイレすらない場所なので、寒い人は車で待機することになります。でも、防寒対策は万全にしていったので、ガイドさんと一緒に外で待つことにしました。

まだオーロラは出ていないものの、早速ものすごい星空に感動!そして、待つこと数分でガイドさんはオーロラの気配をキャッチ!私達にはすぐには分からず、「どこどこ??」と言っていると、カメラを通して場所を教えてくれました。

驚いたのは、肉眼で見るときはほとんど白に近いということ。まるで雲や煙のように、ふわーっと夜空を流れています。シャッター速度を合わせたカメラで撮るとしっかりとグリーンに写るんです。『百聞は一見にしかず』とはこのことですね。でも、時間が経ってオーロラの活動が強くなってきてからは、すこーし色が変わった気がしました。調べてみたら、すごく強いオーロラに出逢えたら、写真の色に近いオーロラが見えることもあるそうですよ。それは感動ものですね!

いずれにせよ、人生初のオーロラについに対面できて感動!寒さも忘れて、刻一刻と形を変えていくオーロラの姿を眺めていました。ガイドさんはとても気の利く方で、しばらくしたら「寒いから車で休憩しましょう」と、奥様お手製のジンジャーティーとおやつを準備してくださいました。これは本当に嬉しい!身体が暖まったところで、また外に出て、気が済むまで夜空を見上げていました。

最新のスマホでは夜景モードで撮れるらしいのですが、私のスマホでは何も写らないので、全ておまかせして、ガイドさんに撮っていただきました。オーロラをバックに記念撮影するときはしばらく動いてはいけません。動いた写真もそれはそれで面白いんですけどね。まるで、自分の手からオーロラが出ているような写真も撮れて大満足でした!ゆっくり楽しめるように、防寒対策は万全にして挑んでくださいね!

 

まとめ

オーロラハンティングが1回目で大成功したので、予備でお願いしていた2回目の予約はキャンセル。メインイベントは終わったんですが、実はまだまだ見どころが残っているんですよ。

後半は北極海沿岸のテリベルカ村と、大人も子供も大好きハスキー犬に会えるハスキーパークをご紹介いたします。どちらも大人気のムルマンスク観光スポットなので、是非お楽しみに!!