春です!太陽と青空のシーズン、おうち時間の過ごし方も、季節ならではの楽しみを取り入れたいですよね!
そこで、これから夏に向かって是非お勧めしたいのが、自家製の飲み物作り。
今日ご紹介するのは、天然の植物の緑色が目に鮮やかな、ジョージア生まれで、旧ソ連各国で広く愛されている清涼飲料水「タルフン」。

この飲物を発明したのは、1869年、ジョージア西部イメレティ地方チョレヴィ村で生まれた、ミトロファン・ラギッゼ
少年時代に、薬局で薬剤師見習いとなった彼は、実験と工夫を重ね、様々な果物やハーブがベースの清涼飲料水を生み出しました。
やがて、彼の清涼飲料水は「ラギッゼ水」として、ジョージアの国内外で幅広く知れ渡るようになります。
ソ連時代、ラギッゼ水は大人気を博し、そのボトルは、ヤルタ会談の首脳たちの席上にも並んだほどです。
また同時に、ラギッゼは芸術のパトロンとしても名を馳せ、多くのジョージアの詩人や作家の本が、彼によって設立された印刷所で出版されました。
そのラギッゼが生んだ、数多くのフレーバー清涼飲料水の中でも、最も代表的な一つが、このタルフンなのです。

タルフンは、透き通った緑色の飲み物。その緑色は、主な材料である、エストラゴン(タラゴン)というハーブによるものです。
エストラゴンは、コーカサス、ロシア南部、中央アジアで多く見られるキク科ヨモギ属の多年生植物。古代ギリシャでは薬草や毒消しとして重宝されたとされます。
現在では、フランス料理などで、卵、鶏肉、白身魚の料理に合うハーブとしても、使用されています。
アニスに似た独特の風味を持ち、ハッカにも似た、爽快で深みのある味わいが特徴のエストラゴン。
日本国内では、大型百貨店の生鮮食料品売り場や、オンラインショップで、新鮮な生のものを手に入れることが出来ます。さて、エキゾチックで歴史あふれるエストラゴンが原材料の清涼飲料水・タルフン。作り方はとっても簡単!!
誰でも、ご自宅で、作ることが出来ますよ!
これからどんどん気温が上がり、太陽の日差しと青空がまぶしくなる季節。より一層楽しいおうち時間に、ぜひお試し下さい!

◆材料(2名分):
・エストラゴン 25g
・砂糖 90g
・水 90ml
・レモン汁 40ml(1人前分)
・砕いた氷 1/3カップ(1人前分)
・炭酸水 150ml

◆作り方:
1) 刻んだエストラゴン、砂糖、水を、2分程度ジューサーミキサーにかけ、濃縮液を作ります。
2) 濃縮液をネットで濾します。
3) 細かく砕いた氷を、グラスに1/3カップ入れます。
4) 3のグラスに、2の濃縮液を50ml、レモン汁を40ml、炭酸水を加えます(炭酸水は、お好みによって、ガスなしのミネラルウォーターでも大丈夫です)
5) 混ぜ合わせたら、できあがり!!

(WORLD BREAKFAST ALLDAY にて、2020年9月)