先日、ロシアは人類初の有人宇宙飛行の成功60周年を迎え、大きな話題となりました。
今回もロシアの宇宙飛行士に関しての話題です。

着せ替え人形として日本でもおなじみの「バービー」を販売しているマテル社は、このほど女性宇宙飛行士の姿をしているバービー人形を制作しました。
この人形のモデルになっているのは、ロシア人宇宙飛行士のアンナ・キキナさん(36歳)です。
キキナさんはロスコスモス(宇宙飛行士隊)に入隊して10年、来年2022年秋には国際宇宙ステーションに行く予定となっている5人目のロシア人女性宇宙飛行士です。
ロシアは今まで123人の宇宙飛行士を輩出してきましたが、その中で女性はたった4人しかいませんでした。
宇宙飛行士は強靭な筋力や体力が求められることもあって、女性のほうが不利になりやすいのも事実ですが、概して男性が短期集中型であることに対して女性は長期にわたり集中力が保てること、また男性より体重が少ないことから栄養や酸素といった生理学的ニーズに関するコストがかからないこと、そして宇宙にいる女性は他の乗組員との対立が少なく、これは男性乗組員同士の心のバランスを取るための重要な資質であることがわかってきており、女性ならではのメリットにも目が向けられるようになってきました。
肉体的に過酷な作業を行う時には、外骨格型パワースーツのようなものを利用して体力差を補うなど、技術でカバーすることが考えられています。

キキナさん自身は、子供の頃に宇宙飛行士になるとは夢にも思っていなかったそうですが「もし私が宇宙飛行士のバービー人形を持っていたら、それになるという考えは確かに当時の私の頭の中で生まれていたでしょう。」と語っています(残念ながらこのキキナさんモデルのバービー人形は非売品となっています)。
キキナさんが宇宙に行くことにより、これから宇宙飛行士も職業の選択肢のうちの一つであると思う女の子達が増えていくかもしれません。