シベリアの大地に位置するサハ共和国。
まさに今年の元旦1月1日に、約109カラットもあるダイヤモンドが発見されました。
世界最大のダイヤモンド採掘企業アルロサ社によりますと、2013年2月15日にチェリャビンスク(ロシア帝国最後の皇帝ニコライ2世が殺害されたエカテリンブルグより南に約200km)に落下した隕石にも、ダイヤモンドを構成する物質の一つであるカンラン石が含まれていたそうです。

 

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サハ共和国は、金・銀・石油・天然ガス等地下資源が豊富で、特にダイヤモンドはロシアで産出される99%を占めるとされています。
神様が上空を飛んでいた際に、あまりの寒さに手が凍えてしまい、ダイヤモンドや金などの宝物を落としてしまったとかいないとか言われています。
(1926年にマイナス71.2℃を記録し、世界一寒い場所として知られるオイミャコンもサハ共和国内にあります。)
サハで採掘されるダイヤモンド原石は、80%以上が正八面体(オクタヘトロン)という美しい結晶構造を持っているそうです。
正八面体構造は原石の理想的なプロポーションと言われ、高品質の証とされています。

そんなダイヤモンドですが、採掘をするからには、研磨も行う必要があります。
1992年にサハ共和国で最初の研磨工場を設立したのが日本人女性だった、という事はご存知でしょうか。
サハの首都ヤクーツクには、宝物館と呼ばれるダイヤモンドや象牙細工の工芸品等を展示した博物館があります。
展示されているのが文字通り“高額”という事もあり、パスポート提示・ガイドツアー参加・写真撮影不可といった厳しい制限が設けられています。
また、館内もガイドが説明をし終えた展示場所はライトが消され、暗闇の中勝手に見学できない様にもなっています。
セキュリティーの高い宝物館に、サハ共和国最初に設立された研磨工場で、初めて研磨されたダイヤモンドが飾られているのです。

1月1日に発見された約109カラットのダイヤモンド。
どの工場で研磨され、今後どのような輝きを世界に放っていくのでしょうか。
その輝きの裏に日本の一助があったことは、同じ日本人として誇りに思いたいものです。