タリン歴史地区は、エストニアの首都タリンの旧市街に残る歴史的遺産で、1997年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。
度重なる戦乱や大火にも関わらず、旧市街を取り囲む城壁と、ドイツ人商館や豪奢な公共建築、教会建築などの13~18世紀の建造物が非常に良好な状態で残されています。
また、毎年11月中旬~1月初旬にかけて旧市街中心のラエコヤ広場にてクリスマスマーケットが開かれ、ベストクリスマスマーケット2019に選ばれています。

概要・歴史

10~11世紀頃には既にトームペアの丘に砦があり、コンスタンティノープル(現在のトルコ・イスタンブール)へと続くバイキングの交易ルートの中継点として栄えていました。
1219年にデンマーク王ヴァルデマー2世がエストニア人の砦を占領し、トームペアの丘に城塞を築きました。
エストニア人はこの城塞を“Taani Linn”(デンマーク人の城・街)と呼び、現在のタリンの名称の由来になったと言われています。
1230年にはスウェーデンのゴットランド島よりドイツ商人を呼び寄せ、経済的・文化的にドイツ人の影響を強く受けることとなりました。
1285年にタリンはドイツ名のRevalとしてハンザ同盟に加わり、ロシアとの貿易の中継点として発展。
1310年には街を囲う巨大な城壁の建設が開始されます。
1346年にはデンマーク王ヴァルデマー4世が街をドイツ系のリヴォニア騎士団に売却しました。
その後1561年にスウェーデン領となりますが、1710年にはピョートル大帝によってロシア帝国領になり一時的に街は衰退します。
第一次世界大戦後にエストニアの首都として独立するも、モロトフ=リッペントロップ協定にともなうソ連による併合、第二次世界大戦時の空爆、ソ連解体、再度の独立を経て今に至ります。

主な見どころ

◎トームペアの丘・・・石灰岩の層でできた丘。現在も議会などとして使われているトームペア城や、元々はゴシック様式の大聖堂(中世より幾度となく拡張・再建工事がなされている)があります。
◎ラエコヤ広場・・・・旧市庁舎のある広場。かつては市場が開かれ、結婚式や諸々の行事も行われました。冬の時期にはクリスマスマーケットが開催されます。
◎大ギルドの会館・・・1410年に建てられた北方ゴシック様式の建物。アーチ天井や装飾された柱が素晴らしい。タリンにあったギルドの最高位であったが、1920年に解散しました。
◎聖ニコラス教会・・・船乗りの守護聖人ニコラスに捧げられた教会。ドイツ商人の居住区に建てられています。
◎聖オレフ教会・・・・巨人伝説の残る、ノルウェーの聖人王を祀った教会。旧市街で最も高い124mの塔があります。
◎ドミニコ修道院・・・エストニアのキリスト教化を進めたドミニコ修道会の拠点。1531年の火災で大部分が廃墟となっています。

モデル日程

ベストクリスマスマーケット2019受賞 タリンのクリスマスマーケット散策5日間
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