赤の広場のすぐ近く、地下鉄チアトラーリナヤ、プロシャジ・レヴォリューツィ駅を出て左側すぐに、レンガ色の1812年祖国戦争博物館があります。

1812年祖国戦争は、フランスのナポレオン1世が6月22日にロシアへ侵略し、12月14日敗北し撤退するまでの戦いです。
博物館には戦いで使われた武器や道具、コスチュームの展示や、主要人物や、フランス軍が侵略してきた経路なども動画で説明されています。

休日や祭日は行列ができることもありますが、平日はあまり人がいなくてゆっくりと見学できるのでおすすめです。

では、平日の空いている時間を狙っていってみましょう。

 

外観

赤の広場に近いので、その延長で素敵な建物だなあ、と、ここは素通りしてしまう人も多いかもしれません。

ですが、博物館の前を通るといつも、ロシア語、フランス語などの言語で博物館の説明が流れているので、是非耳を傾けてみてください。

天気の良い日に、レンガ色の博物館に夕日がさしてとても綺麗でした。今年初、春が近いと感じた瞬間です。

 

入口

入口を入ると左手にチケット売り場があります。クロークは地下にありますので、大きい荷物やコートは先に預けてから見学に入りましょう。

クロークにコートを預けてチケットを買い、さあ入館です。こちらの階段の右下奥に入っていくと博物館になっています。

 

1階右フロア

入場すると、右に誘導されます。1階右フロア→2階右フロア→2階左フロア→1階左フロアの順で見学する仕組みになっています。
建物内はシンプルなので迷うことは無いですし、小さい博物館なので、戻って見直したりするのも簡単ですよ。

1階右フロアの全体像です。外観と同じレンガ色の壁で、とてもスッキリとしたシンプルな作りです。

フロアに入ると、一番初めに対面することになる、王座です。すごくオーラがあります。

黄金のナポレオン像。おなじみの帽子をかぶって、自信がみなぎっている感じですね。

フランス軍将校のジャケット。さすがフランス。色合いが絶妙に素敵ですね。

実際に使われていた武器や道具の数々。ナポレオンが望遠鏡を覗きながら指示をしていた姿が目に浮かびます。

是非間近で見て欲しい大砲。実際にこんなに大きな物を運んで、使っていたんですね。どんな音がするんでしょうか。

 

2階右フロア

倉庫の中のような雰囲気の階段を上ると、昔の映像や宗教画、衣装などが並んでいます。その中でも目をひく荷台のような物がありましたよ。これは何でしょうか?

昔、日本にもあった馬車のようですが、これはナポレオンの移動式キッチン。確かに、かまどの様になっています。きっと、腕の良いシェフを従えて食事を作らせていたんでしょうね。

 

2階左フロア

このフロアも、戦争の歴史や流れが分かるように、映像を駆使して説明されています。全てロシア語なのが残念なところですが、図や写真で示してあるので、予習をしていけばついて行けると思いますよ!

この博物館は映像を多く使っていて、この画面では戦いが進んだ経路などを詳しく紹介しています。

使い込まれた感じのソリ。3頭の馬が思い浮かびました。『トロイカ』が聞こえてきそうです。

ロシア軍の道具荷台。細かく仕切られていて、大切な物を安全に運ぶためのものですね。

フランスに負けず、素敵なロシア将校のジャケット。羽のついた帽子も豪華です。

 

1階左フロア

ここには、戦いを描いた絵画や武器、食器なども展示されていました。

その当時の戦争の激しさや厳しさが迫ってくるような絵画が多くあり、かなりリアルでした。祖国戦争の歴史の流れを知った上で鑑賞すると、さらに感慨深いものがありますね。

おびただしい数の遺体が戦争の激しさを物語る絵画です。

極寒の地での戦いを描いた絵画。フランス軍も、自然の驚異には太刀打ちできなかったと言われていますよね。

ロシア軍将校の剣。金色の持ち手グリップ、装飾が施されたブレイド。戦いに使うには美しすぎますね。

 

ミュージアムショップ

入り口を入ると右手にある簡単なミュージアムショップ。と思いきや、すごいフィギュアの数。これはマニアにはたまらないかもしれませんね。是非覗いてみてくださいね。

将校や戦車など、フィギュアの数々。この写真以外にもかなりありますよ!

 

いかがでしたでしょうか?
戦争についての博物館なので、興味が分かれるところだと思いますが、せっかくロシアに興味を持って旅行に来たのなら、もう一歩踏み込んで理解を深めてみませんか?

豪華な衣装や道具、食器などを見るだけでも、楽しめると思いますよ。