歴史の町サマルカンド

ウズべキスタン第二の都市・サマルカンドは歴史の宝庫です。日本人でも学生の頃、世界史を勉強した人であればサマルカンドという都市名は記憶していると思います。
サマルカンドの歴史は古く、紀元前よりソグド人という人達の都市として栄えました。このソグド人は非常に商才に長けた人達で、東西の十字路にあるこの都市の利点を生かし、富を築きサマルカンドを豊かにしました。
ところが、1220年にモンゴル軍が来襲。ソグド人の都市「マラガンダ」(サマルカンドのソグド人の時代の名前)は廃墟と化してしまいました。これが現在のアフロシアブの丘の遺跡です。全く都市の機能が無くなるまで破壊されたその姿は現在まで伝えられています。
その後、アラブの侵入により、この地の宗教がゾロアスター教からイスラム教に変わり、そして、14世紀にティムールが登場し、サマルカンドを現在の姿にしました。
現在、市内にある主要なイスラム建築は、ティムール朝時代に建設されたものがほとんど。美しい青い空とコバルトブルーのタイルがティムール朝の栄華を現在に伝え、サマルカンドを訪れる人たちを魅了します。

アフロシアブの丘の遺跡

現在のアフロシアブの丘。モンゴル軍によって徹底的に破壊されました。

商業の伝統が生きるバザール

サマルカンドはソグド人の時代から商売の町。その商才現在のウズベキスタンの人たちにも受け継がれています。町のあちこちにあるバザールは活気にあふれ、この町の生活を垣間見ることができる最高の空間です。
バザールはそれぞれに特徴があり、扱っている商品もそれなりに異なるのですが、ナン(ウズベキスタンの主食で、中央アジア風のパン)や果物(干し果物もあります)、そして肉、それから衣服や日用大工用品、家庭用品までそろっているバザールもあります。また、あるところはナンのバザールだったり、肉だけのバザールというところもあります。都市部の中心のバザールは値札がついていることもあるのですが、大体は交渉で値段が決まります。売り子は女性が多いのですが、この交渉は結構疲れるもの。日本人は特に言い値で買い物をしてしまうので、特に要注意です。必ず買い物に慣れたガイドをつけて、そして買い物をしましょう。(もちろん、ガイドを付けないと言葉がわからないので、交渉どころの騒ぎではなくなるのですが・・・。)

サマルカンドのバザール

サマルカンドのバザールにて。人々は皆気さくです。

イスラム建築の宝庫・サマルカンド

サマルカンドはイスラム建築の宝庫として知られている町です。現存しているイスラム建築のほとんどがティムール朝時代に建設されたもの。一大帝国を築いたティムールは征服した各地から建築、美術、学問の分野の専門家を連れ帰り、建設に携わらせ、サマルカンドを世界的な文化都市にしました。
有名なレギスタン広場の3つのマドラサをはじめ、巨大なビビハニム・モスク、そしてとても墓所とは思えない荘厳さと美しさを持つシャーヒ・ジンダ廟群、そして少し離れた所にありますが、大きな存在感のあるティムールが眠るグリ・アミール廟など美しい青のタイルで人々を魅了する建築物にあふれています。イスラム教や建築物に興味がある人はもちろんのこと、予備知識がない人も十分に街歩きを楽しめる都市、サマルカンド。訪れて後悔をすることは絶対にありません。一度是非訪問してみてください。

サマルカンドの青のドーム

ビビハニムモスクのドーム。青いタイルが抜けるような青空の中、映えます。

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